シソは日本の食卓に欠かせない香味野菜ですが、家庭菜園で栽培する場合には注意が必要です。シソを植えてはいけない理由とは、どのようなものなのでしょうか?詳しく解説します。
シソを植えてはいけない理由1:こぼれ種で大量繁殖する
シソを植えてはいけない理由のひとつが、こぼれ種で大量繁殖してしまうからです。
シソは一年草ですが、秋に種を落として翌年に発芽します。そのため、思わぬ場所からシソが生えてくることがあります。また、シソは生命力が強く、雑草と競合しても勝ってしまうことが多いです。その結果、庭がシソだらけになってしまったり、他の植物を圧迫したりする恐れがあります。
こぼれ種で大量繁殖することを防ぎたいなら、花が咲いたら摘み取りましょう。花を摘み取ることで種を作らせないようにします。もし種を採取したい場合は、数株だけ花を残しておき、他の株は花を摘み取るようにしてください。
シソを植えてはいけない理由2:赤シソと青シソを一緒に植えると交雑する
シソを植えてはいけないもう一つの理由が、赤シソと青シソを一緒に植えると交雑するからです。
赤シソと青シソは同じ種類ですが、遺伝的に異なります。同じ場所に植えると受粉して交雑してしまい、葉の色が赤と緑の中間色になったり、香りが弱くなったりします。また、交雑したシソは繁殖力が強くなり、元の赤シソや青シソには戻りません。
赤シソと青シソを交雑させないためには、別々の場所に植えるか、花を摘み取ることが必要です。もし一緒に植える場合は、十分な距離をあけて植えましょう。また、花を摘み取ることで種を作らせないようにすることをおすすめします。
シソの特徴と種類
シソはシソ科シソ属の一年草で、中国が原産地とされています。日本では平安時代から栽培されており、古くから香味野菜や薬草として利用されてきました。シソにはさわやかな香りと爽快な味があり、ビタミンやミネラルなどの栄養素も豊富。また、食中毒予防や抗酸化作用などの効能も期待できます。
シソには主に赤シソと青シソの2種類があります。
赤シソは紫色の葉を持ち、色素成分のシソニンを多く含んでいます。梅干しの色付けや柴漬け、シソジュースなどに使われます。青シソは緑色の葉を持ち、βカロテンを多く含んでいます。刺身のつまやてんぷら、炒め物などに使われます。両者は同じ種類ですが、遺伝的に異なる変種とされています。
シソの栽培方法
シソを植えてはいけない理由を知った上で、シソを栽培する場合はどのようにすればよいのでしょうか?ここでは、シソの栽培方法について簡単に紹介します。
シソの種まき時期
シソの種まき時期は、春から初夏にかけてです。気温が15℃以上になることが多い4月から6月が適期とされています。
種まき前に種を水に浸しておくと発芽率が高くなります。種まき後は水やりをして乾燥させないようにしましょう。発芽するまでに約1週間ほどかかります。
シソの水耕栽培
シソは水耕栽培でも育てることができます。
水耕栽培のメリットは、土や鉢を用意しなくても良いことや、害虫や病気の心配が少ないことです。
水耕栽培の方法は以下の通りです。
1. 種まき用の容器(ペットボトルやプラスチックカップなど)に水を入れます。
2. 水面に浮かぶようにスポンジや発泡スチロールなどを敷きます。
3. スポンジや発泡スチロールに小さな穴を開けて、種を入れます。
4. 暗くして発芽させます。
5. 発芽したら日光の当たる場所に移します。
6. 水位が下がったら水や液体肥料を足します。
7. 葉が大きくなったら収穫します。
シソの収穫時期
シソの収穫時期は、葉が大きく広がったらいつでも可能です。
一般的には5月から10月ごろまで収穫できます。収穫する際は、茎から葉を摘み取ります。脇芽が出ている場合は、脇芽から摘み取るとよいでしょう。収穫した葉は早めに使うか、冷蔵庫で保存します。
まとめ
シソを植えてはいけない理由を解説しました。
理由2.赤シソと青シソを一緒に植えると交雑する