モクズガニは日本の海岸に生息するカニの一種で、春から夏にかけて漁獲されます。しかし、モクズガニは「まずい」というイメージが強く、あまり人気がありません。なぜモクズガニはまずいと言われるのでしょうか?詳しく紹介します。
モクズガニはまずい?特徴を解説
モクズガニは、甲羅の幅が10cm程度の小型のカニです。甲羅には細かい毛が生えており、触るとざらざらとした感触があります。
モクズガニは泥や砂に潜って暮らしているため、泥臭さや砂っぽさがあります。また、身は少なくて硬く、味も薄くてあっさりです。これらの特徴から、モクズガニは「まずい」という評価を受けています。
モクズガニと上海蟹の違いは?
モクズガニは食用として有名な「上海蟹」(チュウゴクモクズガニ)の同属異種です。モクズガニは日本の海岸全般に広く生息し、泥の中で生活します。身が少なく泥臭さが特徴です。一方、上海蟹は中国原産で、淡水や汽水域に生息します。蟹味噌が豊富で甘みが特徴です。
モクズガニの特徴的な泥臭さやエグ味があるので、日本ではあまり人気ではありません。
モクズガニをおいしく食べる方法
モクズガニはまずいと言われていますが、調理法によってはおいしく食べることができます。ここでは、モクズガニをおいしく食べるためのポイントとおすすめのレシピを紹介します。
ポイント1:泥や砂を落とす
モクズガニは泥や砂に潜って暮らしているため、泥臭さや砂っぽさがあります。これを落とすためには、水洗いだけでは不十分です。
モクズガニを生きたまま塩水につけておくと、口や腸から泥や砂を吐き出します。塩水の濃度は海水程度で良く、時間は2時間程度です。この作業をすることで、泥臭さや砂っぽさを軽減することができます。
ポイント2:身を柔らかくする
モクズガニの身は少なくて硬く、味も薄くてあっさりしています。これを柔らかくするためには、下茹でする際に酢を加えると良いです。
酢にはタンパク質を分解する作用があります。下茹でする時間は10分程度。この作業をすることで、身が柔らかくなります。
ポイント3:味付けを工夫する
モクズガニの味は薄くてあっさりしています。これを味わうためには、味付けを工夫する必要があります。例えば、醤油やみりんなどで甘辛く煮つけたり、カレー粉やココナッツミルクなどでエスニック風に炒めたりするのがおすすめ。
また、マヨネーズやチーズなどでコクや濃厚さを加えたり、レモンやパセリなどでさっぱりとした味にしたりすると良いです。味付けは好みに合わせてアレンジしてください。
おすすめのレシピ
ここでは、モクズガニをおいしく食べるためのおすすめのレシピを紹介します。どれも簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
モクズガニの甘辛煮
モクズガニを醤油やみりんなどで甘辛く煮つけるレシピです。モクズガニの身がほろほろと崩れて、甘辛いタレに絡みます。ご飯やお酒のお供に最適です。
材料(2人分)
– モクズガニ 4匹
– 酢 大さじ2
– 醤油 大さじ4
– みりん 大さじ4
– 砂糖 大さじ2
– 水 200ml
– 生姜 1かけ(すりおろす)
– 万能ねぎ 適量(小口切り)
作り方
1. モクズガニは塩水につけて泥や砂を吐き出させる。
2. 鍋に水と酢を入れて沸騰させ、モクズガニを入れて10分程度下茹でする。
3. モクズガニは水気を切って食べやすい大きさに切る。
4. 別の鍋に醤油、みりん、砂糖、水、生姜を入れて沸騰させる。
5. モクズガニを入れて中火で15分程度煮る。途中でひっくり返してタレに絡める。
6. 万能ねぎを散らして完成。
モクズガニのカレー炒め
モクズガニをカレー粉やココナッツミルクなどでエスニック風に炒めるレシピです。モクズガニの身がカレーの香りとココナッツの甘みに包まれます。ナンやサラダと一緒にどうぞ。
材料(2人分)
– モクズガニ 4匹
– 酢 大さじ2
– サラダ油 大さじ2
– カレー粉 小さじ2
– ココナッツミルク 100ml
– 塩 小さじ1/2
– コリアンダー 適量(みじん切り)
作り方
1. モクズガニは塩水につけて泥や砂を吐き出させる。
2. 鍋に水と酢を入れて沸騰させ、モクズガニを入れて10分程度下茹でする。
3. モクズガニは水気を切って食べやすい大きさに切る。
4. フライパンにサラダ油とカレー粉を入れて中火で炒める。
5. モクズガニを加えて全体にカレー粉がまぶされるように炒める。
6. ココナッツミルクと塩を加えて煮立たせる。
7. コリアンダーを散らして完成。
まとめ
モクズガニがまずいと言われる理由と美味しく食べる方法を紹介しました。しっかりとした処理をすれば十分美味しく食べられるので、ぜひ試してくださいね。